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[イスタンブール]

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    ドキドキ隣近所(1)

    September 2, 2017

     


    中年以降のトルコ人女性が昔を懐かしんで嘆く事の一つに、都会でのご近所付き合いの消滅がある。

    「昔はねぇ〜、アパートに住む隣人に知らない人はいなかったわ。
    それはそれは仲が良かったものよ。
    お互いにしょっちゅう行き来があってね、皆助け合ったりしたの。
    それが今じゃあ、同じアパートに誰が住んでるかも分からないのよ。
    世知辛い世の中よね」

    私がドップリ中年以降のおばはんになったからなのか、今年の夏の休暇ではたと気づいた事がある。
    それは、この夏の家にお友達が一人もいない事。

    この家は義理の両親が、私達が結婚した年に購入したものである。
    と言うことは14年、ほぼ毎年ここに遊びに来ていたはずなのに。

    ちょっと前まで私もフルタイムで働いていたので、休暇でも多くて3泊するぐらいの慌ただしい滞在だった事も、隣近所との付き合いと縁遠い理由ではあった。

    それが去年から何週間もの長期で過ごすことになってみて、同じ敷地内はもちろん、お隣さんの名前も私は知らないし喋った事も殆どなかった14年間の空白の間に、住民の皆さんでそれぞれしっかり隣近所コミュニティーが構築され、仲良くなっていたことを今更感じた訳である。

    なんか疎外感…。

    都会なら家の中に入れば隣近所付き合いも不必要に感じるけれど、ここは夏の家。
    皆バルコニーやら庭やらとず〜っと外にいるから、顔を合わさない訳にはいかない。

    あいさつはするけれど、あまりにもしょっちゅう出くわすのでこっちも3回に1回は見て見ないフリしたりとか…なんか面倒くさい!

    でも、ちょっとお茶を飲んでお喋り出来る友達が一人や二人ぐらいいたら、もっと楽しいだろうな。

    昨日隣の隣のおばちゃんに初めてお茶に誘われて、意外に楽しかったのも手伝って、私も左右のお隣さん計3人をお茶に誘おうと決めた。
    お茶受けとして、昨夜からチョコプディングを作って冷やしておいた。
    完璧だ。

    そして夕方。
    トルコの午後のお茶は17:00頃から。
    海に行っていたので、準備が18:00を回ってしまった。

    いざ誘おうと思うと、柄になく緊張して来た。
    チャイは既に沸いているのに。

    私:「どうしよう?
    ちょっと時間遅いかなぁ?
    もう夕ご飯の支度してはるかもしれへん」

    夫:「大丈夫やて。
    はよ行って声掛けてきいや」

    私:「あああああ!!!なんか緊張してきた。
    名前も知らんねんで?」

    夫:「アイシェさんや、あの人確か」

    私:「やっぱりやめるわ、あかん緊張する」

    夫:「どっちやねん?ほなやめとけ」

    私:「ホンマにアイシェやねんな?
    やっぱり行くわ…あ、でもアカンわ〜私!!!」

    シューシュー沸くお茶を前に、行っては戻り、戻っては行き、トイレに行きたいと言えない小学生みたいにアガッてしまった。
    こんなに緊張したのはいつぶりだろうか。

    情けな、はよ誘わんかい‼️

    〜(2)へ続く〜 

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