おばちゃん達の園(その)-2-
October 17, 2017

ピラティスの他に、欲張って英語も始める事にした。
最初の授業は、先生との顔合わせである。
特に英語は人気のクラスなのか、教室に机が入らないほど押し合いへし合いの大混雑だ。
しかもピラティス以上の平均年齢の高さに驚いた。
ここはお達者クラブか?
というほどお年寄りが多い。
お!ここで男性を初めて見た。
おっちゃん三名。
仲良し三人組といった感じだ。
何年も英語クラスに通っている知ったり顔の常連も、かなり居ると見た。
でも皆さん一様に筆記用具を持って机にしゃんと座り、目をキラキラ輝かせて新たなスタートに興奮していた。
いいなぁ、なんだか。
幾つになっても何かを学びたいという気持ちに、心搏たれる。
シェブ代先生は、4年間イギリスに住んでいた事のあるトルコ人の女性だった。
教える情熱に溢れた先生で、好感が持てた。
年度始めという事で、シェブ代先生がクラスでの注意事項を説明する。
「携帯は必ずマナーモードにしましょう」
当然だ、とクラス全員が頷く。
しかし5分後。
♬テロテ〜ロ〜テロテ〜ロ〜テロテ〜ロロ〜♩
誰やねん!
消さんかいな音ぉ!
更に10分後。
♩ピッピロピッピロピッピロピロロロロ〜♬
先生の話聞いてんの?!
誰か知らんけど!!
マナーモードにせなアカンて言われて、皆頷いてたやん!!!
「自分の席を勝手に決めない事。
それで揉めない事。
好きな場所に座りたかったら、30分1時間早めに来る事です」
ごもっとも。
やっぱ揉めるんや、おもろ〜。
一通り説明があって、シェブ代先生が質問を受け付けると、出るわ出るわ、皆好き勝手な発言を始めた。
もう受けた受けた。
以下、生徒と先生のやり取りから。
生徒A: 「病気とか用事で欠席した場合、その穴埋めに別の曜日に来れますか?」
-駄目です。
(私の心の声: 日決まってるし)
生徒B: 「先生、ちょっと重要な事が起こったんです!(と言いながらこのおばちゃん突然教室を出て行った)」
-…。
(私の心の声: おいおいどこ行くねん)
生徒C: 「このクラスのレベルが分からないんですが。
試験も無かったし」
-ではちょっと訊きますが、あなたは今までに英語の素地や英語コースに通った事が有りますか?
「無いです」
-ここは中級クラスです。
どうして初級クラスに入らなかったんです?
「だって、そんなペーペーからやるのも嫌で」
ザワザワ。
横から生徒D:「あなたみたいな人にこのクラスにいて欲しくないわ」
(私の心の声: うわっ!言い放ちよった)
-(生徒Dに対し)あなたにそんな事を言う権利は有りません!
Cさんも、初級クラスに変更された方が良いと思いますよ。
(私の心の声: 先生あっぱれ。
でもCさん、アンタちょっとそれどうなん)
〜生徒C、クラス替え手続きの為退室〜
こんなのは、ほんの一部である。
兎に角よく喋る、トルコの人々。
おかしいな、訊きたいなと思ったら絶対黙っていない。
ーその内容が適当か不適当かは別にして。
思った事をすぐ口にするーそれはこの国の老若男女に共通する事なのだった。
知っていたけど…。
「あんたもそれに似てきたんちゃう?フフフ」
ツッコミどころ満載、ネタの宝庫☆カルチャーセンターについて日本の母に電話で説明したら、こう言われてしまった。


